アカエリクビボソハムシ_メヒシバを食い荒らすあのハムシ

例のOulema

近年、関東の各地で見られるようになったハムシがいます。


それがこんな見た目の小さなハムシで、Oulema属のクビボソハムシの仲間です。
メヒシバやエノコログサを食べる種で、しばしば大発生して目立つ食痕を残します。

本種の食痕

幼虫
本種は2021年から国内で見つかり始め、外来種であると考えられたものの正体が分かっていませんでした。
しかし、先日出版された日本甲虫学会の『さやばねニューシリーズ』においてその正体が明かされるとともに、和名の新称が与えられました。
このハムシの正体は……
アカエリクビボソハムシ
アカエリクビボソハムシ
Oulema rufotincta (Clark, 1866)

(4個体すべて同じ種、本種には色彩変異がある)
右から2番目の色彩型にならって「アカエリクビボソハムシ」という和名が提唱されました。
これでやっと、「Oulemaのアレ」とかじゃなくて名前で呼ぶことができますね。
本種の原産地はオーストラリアだそうです。やっぱり牧草とかそういうものに紛れて侵入したのでしょうか。
2021年につくば市で発見された本種は、現在までに関東平野に広く拡大しており、茨城県のほか栃木県、埼玉県、東京都、神奈川県、千葉県でも確認されています。
さらに2025年には福島県でも確認され、すでに東北地方まで到達しているようです。
ありふれた路傍雑草を食べる上、よく飛ぶし大発生もするしということで……今後もどんどん広がっていきそうです。
今のところ農作物への影響はなさそうですが、牧草などに被害が生じる恐れがあります。
また、同じイネ科植物を利用する在来種と競合する恐れもあることから、今後の動向を注意して見ていく必要がありそうです。

参考

末長・神澤・南・宮内・吉武,2025.オーストラリアからの移入種アカエリクビボソハムシ(新称)Oulema rufotincta(Clark)(コウチュウ目ハムシ科クビボソハムシ亜科)の日本における初記録.さやばねニューシリーズ(60):50-55.

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