2019.12.07(曇)

フサヒゲオビキリガ
Agrochola evelina (Butler, 1879)
気温2℃の中、近場で糖蜜採集をやってみたら何頭か来てくれました。この寒い中でも元気に活動できるのは凄いわ……
今年から糖蜜採集を始めました。やる度に新しい冬夜蛾と出会えてとても面白いです。
糖蜜採集についての記事もそのうち作成する予定です。
本種、フサヒゲオビキリガは12月から1月の真冬の時期に羽化し、そのまま成虫越冬して3月頃まで活動するようです。
開翅長は15mm程度と、かなり小型の冬夜蛾です。
寄主はブナ科コナラ属(クヌギやカシワ)で、各地の落葉広葉樹林で普通に見られる種類のようです。
しかし私は本種を見るのは初めてでした。
(春に散々街灯巡りをしているのに)
それもそのはずで、本種には負の走行性があるようなのです。つまり街灯巡りではまず出会えません。
そのためフサヒゲオビキリガは糖蜜採集ならではの蛾といえます。
街灯に来ず糖蜜採集が有効なキリガは他にもいて、糖蜜採集が確立されるまで珍品とされていたものも少なくありません。もちろん本種も例外ではなかったようですが………
クヌギの混じる林で糖蜜採集をすれば時期や条件がかなり厳しい日でも飛来してくれる頼もしい冬夜蛾です。
珍品をいつものヤツに変えた糖蜜採集は偉大ですね!
横から見た図。モコモコの毛で覆われていて温かそうです。コートを羽織ってネックウォーマーをつけているようにも見えるかも。
寒さ対策は万全! いや、脚元が寒そうです……
名前のフサヒゲ、というのは♂の触角に細かい毛がたくさん生えていることに由来します。
実際に野外で見ても触角がフサフサした印象を受けました。
色彩には個体変異があります。
淡い色合いに、落ち着いた模様が良いですね。暖かさを感じます。
こういう模様の雑貨があったら買ってしまうな。なんだろう、枕とか?(笑)
永遠に眠れる気がするなぁ……
採集時の状況
クヌギの混じる広葉樹林でした。
日中は曇りで採集時の気温は2℃。流石に寒すぎたようで全体の飛来数は10頭に満たない程度でした。
飛来開始時間は日没から少し遅れて大体17:15〜でした。新たな飛来が確認できなくなった17:45位で採集は終了。
この日は低い位置に垂れた糖蜜を吸いに来ている個体がよく見られたので、もしかしたら飛ばずに(飛べずに)歩いてきている個体も多いのかもしれません。
集まりが遅かったのはそのせいかも。
ホシオビキリガ
Conistra albipuncta (Leech, 1889)
このホシオビキリガがこの日の糖蜜にフサヒゲオビキリガ(6,7頭)以外で唯一来た蛾でした。
ホシオビキリガの模様には3つのタイプがありますが、夜回りポイントで出会えているのはこのタイプ(黒点型)だけです。
本種も成虫越冬するキリガで、フサヒゲオビキリガは下翅の雰囲気とか全体的な形とか名前とか、色々似ているのですが別属のキリガです。
(自分自身フサヒゲオビキリガも最初Conistraだと思っていた……)
その他写真
(2019.12.21 長野県)
(2020.01.04 埼玉県)
珍しく街灯に飛来していた個体。当地の糖蜜採集でもやはり本種ばかりが見られました。

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