初夏の河川敷とシャーペンの芯

2021.05.29
今日は比較的天気もいい。
そろそろ6月だし、新しい虫もいろいろ出てきているだろうか……
昼からここ最近マークしているポイントを巡っていこう。

「…………………………」
この春に鳥を見るために買った双眼鏡を駆使してこの木の樹幹をひたすら眺めるのが最近のマイブームです(笑)
今日も今日とて、正午からの一時間くらいの間だけ見てましたが、ヨコヅナサシガメを見たのみ。
まだまだ、シーズンはこれから……!
で、この立派なエノキの木には写真のような腐食部が見受けられます。
数年前まではここから太い幹がもう一本出ていたのですが、折れて落ちてしまい……このようになりました。
だからこそ、この木をマークしているのですが……
腐食部にサトユミアシゴミムシダマシがたまにいるので、この時は気まぐれで覗いてみたのですが……
よく見ると何故かカミキリムシの触角があることに気が付いたのです。

ベニバハナカミキリ
Paranaspia anaspidoides (Bates, 1873)

本種は樹洞に強く依存するハナカミキリの仲間。属名から『パラナスピア』とか呼ばれる子ですね。
成虫も樹洞周辺からはあまり動かないようです。そんな生態なので今まで見たことありませんでした。
寄主自体は広く、サクラやケヤキなどでも発生するため市街地の社寺林等でもみられる虫のようです。
埼玉県RL(2018)ではNT2(生息環境や個体数に減少が認められる種)となっています。
そうか……近所にもいたのか。
今まで全く意識してこなかったけど、神社とか巡ってれば新しいポイントが見つけられるのかも。
ベニバハナカミキリ
この樹洞とも何とも言い難い腐食部はベニバハナカミキリ的には良かったようで、この後2頭追加が得られました。
同じ木の上部にも洞があったので、そっちが本拠地かも?
ただ採集圧に弱そうな虫なので、それ以上は無理に探しませんでした。
ひたすら何も採れない時間を過ごしたと思いきや思いがけず良い虫に出会えて、なんか得した気分。
次は青い方のタマムシのポイントに向かいます。
クロハナムグリ
クロハナムグリ
Glycyphana fulvistemma Motschulsky, 1860
道中、クロハナムグリがいました。
何気にこの河川敷界隈では初遭遇なんでは? と思って採集したけど普通に出会ってました。
クリの花で何回も採ってたよね……。

【6月編】月1河川敷採集記 〜河川敷のポテンシャル〜

6月の月一採集です。むしの日の次の日に行きました。…まるで記憶が無いので、本編入りますね!(こういうのも中々珍しいですね)2016.06.05前回は正直時間が少なすぎたので今回は確か……

クロハナムグリは何も考えずに毒瓶に投入すると斑紋が濁ってしまうので、持ち帰って糞出しさせてから〆ました。
今のところ退色しなさそうで安心してる。
川沿いを離れコナラの多い雑木林に入っていくと、シジミチョウが飛んでいる。
あれは、今季初のゼフィルスではないか……?

ミズイロオナガシジミ
Antigius attilia attilia (Bremer, 1861)
採ってみると、やはり。ミズイロオナガシジミでした。
この手のシジミの中では普通にみられる種ですが、河川敷界隈では初遭遇なんでは?

【6月編】月1河川敷採集記 〜河川敷のポテンシャル〜

6月の月一採集です。むしの日の次の日に行きました。…まるで記憶が無いので、本編入りますね!(こういうのも中々珍しいですね)2016.06.05前回は正直時間が少なすぎたので今回は確か……

同じ日に採ってましたね……。
この日の採集の記憶飛び過ぎでは……(採集記書いてる時点で飛んでるみたいだし)

キノコがありました。種類は分からない。
状態は……良さそう! 
遠目からでも虫がたくさん付いているのが分かりました。

左:ルリオオキノコ
Aulacochilus sibiricus bedeli Harold, 1880
右:キノコアカマルエンマムシ
Notodoma fungorum Lewis, 1884
いずれも初採集の菌食性甲虫です。
キノコアカマルエンマムシは随分前に奈良県で逃げられた時以来ですね……長野では何故か全然見つけられなかったな。
その後も落ち枝を見ながら歩いていると、地表近くの葉っぱにチビタマムシが。
マメチビタマムシだろうか……でもヤブマメが近くに全く生えていない。
正体はすぐにわかりました。

これか! 葉っぱ食べてるし。
しかしこれ、ヤブマメじゃない……

コウゾの類ですね。つまりこれはコウゾチビタマムシ
どうしてこんな小さいコウゾを食べているのか……
コウゾチビタマムシは近所界隈では初遭遇のタマムシです。
いるとは思っていたので、ちゃんと出会えてよかったが……近くにコウゾは見当たらず、どこで発生してるのかよく分からなかった。
それから、アオハダのある場所へ。
過去にこの場所では材割でアオマダラタマムシを得ていますが……現在その木は倒れ、林内は薄暗くなっていました。
活動個体をこのポイントで観察するのは厳しそうな雰囲気でした。
というわけで再び河川敷に戻る。

こういう環境で良いんじゃないのか……?
今年こそは……! という気持ちで探している河川敷のタマムシがいます。
彼らのつく植物の一つ、カモジグサは各所に普通に生えていますが、まとまって群落を形成することは多くありません。
ネズミムギ的な他のイネ科草本に混じって生えていることが多い印象。
カモジグサの他にはススキにつくとされていますが、この河川敷界隈にはススキはほとんど生えていません。
長野県では豊富な草原性昆虫が産するススキの草原や、堤防のチガヤ草原で散々スウィーピングしてきましたが全く採れる気配がなく今に至ります。
カモジグサで採れる、というのならそれはきっとこんな環境のはず。
草地内を通る道を発見したので、カモジグサを意識しながらすくっていく。
が……まあ、採れないよな。

左:トホシオサゾウムシ
Aplotes roelofsi (Chevrolat, 1882)
右:オオアオゾウムシ
Chlorophanus grandis Roelofs, 1873
草本スウィーピングのついでに樹木の葉をすくってみたところ、この時期にみられる美麗ゾウムシ2種が入りました。
トホシオサゾウムシは近所では初遭遇。長野ではツユクサの葉上で無限に見つかりましたが……。
オオアオゾウムシはオニグルミから。
この河川敷界隈ではそんなにいない虫のイメージでしたが、この日は計3頭ほどみかけたように思います。
(他、クロヘリアトキリゴミムシが得られました。)

こことかカモジグサそこそこ生えてるけどなぁ……。
すくってみると、凄まじい数のアワダチソウグンバイとチビコフキゾウムシが入りました。

なんでここだけこんな密度で!?
そしてそれは、大量の虫の中から唐突に現れた……

マジかよ……採れてしまった。
これはもう紛れもなく、探していたあのタマムシでした。
(2頭入っていた)
ホソツツタマムシ
ホソツツタマムシ
Paracylindromorphus japanensis E. Saunders, 1873

本種はケシタマムシに近い仲間で、日本産では唯一のホソツツタマムシ属になります。
かつては本種とアラメホソツツタマムシ Paracylindromorphus richteri Théry, 1937トウキョウホソツツタマムシ Paracylindromorphus tokioensis Théry, 1936の3種に分かれていましたが、個体変異の範疇ということで現在はホソツツタマムシ1種に統合されています。

なんといってもこの細長い体形に惹かれます……!
形態の変異幅が大きく、もっと細くなる個体も出るみたいですね。
幼虫はイネ科植物の茎の中を食べて成長するようです。きっとめちゃくちゃ細長いのでしょうね……。

ホソツツタマムシとシャーペンの芯(0.5mm)
本種を採集した虫屋はシャー芯と並べて写真を撮ることが義務づけられている(ない)。

成虫のつく植物として知られるススキ、シナダレスズメガヤ、カモジグサのうち、このポイントに生育しているのはカモジグサのみなので、そこから発生している可能性が高いと思われます。

ちなみにカモジグサはこちらのイネ科植物です。
乾燥気味の環境に生え、街中でもごく普通にみられます。
穂が垂れ下がり、芒(のぎ)が長く大抵は紫色を帯びることなどが特徴でわりと覚えやすい方だと思います。
ちょうどホソツツタマムシの発生期頃に穂をつけるので、それを目印に探しやすいです。
よく似ているものとしてはアオカモジグサがあります。
全体的に緑味が強く、穂も紫色にはなりません。

左:カモジグサ         右:アオカモジグサ
実を一つ取って中身を見ると両者の違いが分かります。
アオカモジグサは内穎(内側の殻状のもの)が短くなるのが特徴です。
ではホソツツタマムシはカモジグサに近縁なアオカモジグサも食べるのでしょうか……?


良い機会なので簡易的に検証しました。
まずはカモジグサ。

カモジグサについては普通に食べてくれました。
葉の側縁部から縦方向にかじる、ケシタマムシとナガタマムシの間を取ったような食痕を残します。
食痕を野外で見つけて手がかりとするのは難しそうです。
(鱗翅目の食痕とほぼ見分けがつかない)

アオカモジグサについても食べてくれましたが、カモジグサほど積極的に食べない印象でした。
しかし……

葉鞘部にのようなものが……(5個あった)
そんなことは想定しておらず、(適当に葉を食わせるための)雑管理だったため、卵を産まれた時点で植物はほぼ枯れていて、その後の再生も失敗してしまいました。
こうなるとほんとにあれがアオカモジグサだったのか記憶も疑ってしまうが、間違えてはいなかったはず。
卵さんには申し訳ないことをしてしまった。 許して
というか卵なのかどうかもはっきりしないけど、産卵したのなら寄主植物として(アオ)カモジグサを利用しているのはほぼ確のはず。
少なくとも成虫は好んでカモジグサを食べるようで、その他のイネ科(ネズミムギ、チガヤ、セイバンモロコシ)には全く手を付けていませんでした。(カモジグサを同じ容器に入れても、入れなくても)
ほんとはススキやシナダレスズメガヤも食べさせたかったのですが、管理ミスで死亡させてしまい……。
今回の飼育で得られた知見はここまでです。全てがガバガバ過ぎて、ダメです。
また採れたら次はもっと真剣に飼育を試みたい。
幼虫の姿も見てみたいし。


ともかく……そんなホソツツタマムシを加えて、自己採集タマムシは79種となりました。
いいぞ今年……順調に因縁深い虫たちと決着をつけている!
近くでさらなる追加を見込めると思い、スウィーピングを続けましたが……追加が得られることはありませんでした。
時刻は15:30頃。時間帯的にも今日はもう厳しいかもしれない。
ちなみに日本産タマムシ大図鑑におけるホソツツタマムシの珍品度は★★(普通)となっています。
カモジグサで発生するなら良好な草原に限らずみられると思われますが、生息環境が掴みづらく苦戦した相手でした。
(というか、まだ掴み切れていない……)
そもそも草原のスウィーピングって草を上から撫でてるだけになってしまって、上手くすくえていない感がある……
その辺りのコツを掴めればもう少し簡単に出会えるようになるのだろうか。
正直、翌週辺りに河川敷で10000回スウィーピングして本気で本種を狙う計画を立てていたのですが、必要なくなりました。
どんな結果になるのか気になるところではあるけど、多分何の目標もなしにこなせる回数ではない……
その後は河原へ。
基本護岸されまくってる川ですが、場所によりごく小規模な河原が残っています。
(以前カワチマルクビゴミムシがみられた場所)
サナエトンボとかいないかな……と淡い期待を抱きつつ。

コムラサキ
Apatura metis substituta Butler, 1873
コムラサキが数頭、水際に来ていました。もう既にボロい……
本種は以前、埼玉県RLに入っていましたが最近は増えたようで指定から外れています。
確かに、ヤナギ類のある川岸に行けば大体見つかるイメージがある。
ヤナギにつく系のタマムシは近所では採れていないのですくっていると、個人的に予想外だった虫が入りました。

ヤナギハムシ
Chrysomela vigintipunctata vigintipunctata (Scopoli, 1763)
長野だと渓畔林のヤナギ類スウィーピングでよく採れたヤナギハムシですが、お隣の東京都RL(2020)ではEN(絶滅危惧IB類)となっています。
最近『都産ヤナギハムシは珍しい』って話を聞いて、埼玉も多くないのかなと勝手に思っていたので近所で採れて驚きました。
ちなみに埼玉のRLでは未指定。普通にいるのでしょう……
東京都も山の方でヤナギすくったら普通に採れそう、というか採ってる人いくらでもいそうだと思ってしまうけどなあ……。

3,4頭くらい見つかりました。
食べてるヤナギはなんでしょう。カワヤナギか……?
そうこうしていたら日が暮れ始めたので、移動。
今夜もライトトラップをやります。狙いは特になし。

ポイントの選定中に田んぼの近くを通る。
鳴き声はすれど中々姿を現さないタンボコオロギを探しながら……田んぼの中を覗いて気づく。
ここ普通に水生昆虫がいる!

左:コシマゲンゴロウ
Hydaticus grammicus (Germar, 1827)
右:マダラコガシラミズムシ
Haliplus (Liaphlus) sharpi Wehncke, 1880
雨が降った後の水たまりで時折みられるコシマゲンゴロウ、ヒメゲンゴロウ、コガムシ、ヒメガムシなどに混じり、初めて見るコガシラミズムシの仲間までいました。
本種、マダラコガシラミズムシは埼玉県(2018)と環境省(2020)のRLで共にVU(絶滅危惧II類)に入っています。
そんな貴重なものが、こんななんて事のない水田にいるとは。
埼玉のこの辺の水田なんか農薬=水昆絶望のイメージしかなかったんですけど、それは私の思い込みだったのか……?
もう少し真剣に探せばコオイムシも出るんじゃないのか……。
多分この界隈、私が思っているよりずっとちゃんとした水辺環境が整っている。
希望を捨てるのはもったいなさすぎる。
今日の所は田んぼのルッキングはほどほどにして、林縁部に向かいます。

クヌギの多い林縁部。
今の時期、この時間帯ならあの虫がみられるはず……!!
思った通り、クヌギの枝先をチラつくオレンジが目に入りました。
シジ……トゥル……
ウラナミアカシジミ
ウラナミアカシジミ
Japonica saepestriata saepestriata (Hewitson, [1865])

正体はウラナミアカシジミ。ブナ科の落葉樹、特にクヌギ林の周辺でよくみられる(気がする)ゼフィルスです。
河川敷界隈ではアカシジミよりも多い……というかまだ河川敷でアカシジミに出会っていない。
本種もコムラサキ同様に生息地が多くみつかったようで、埼玉県RL(2018)ではVUから未指定に抜けました。
こんな格好いい蝶が普通にみられる虫になるのは喜ばしいことですよね。
ここの林縁部にはハンノキも生えていて、時期になるとミドリシジミもたくさんみられます。
今日はまだ出始めだったようで、ハンノキの樹冠を飛ぶ個体を数回見たのみでした。

(翌週にはしっかり採れました)
日没の時間が近づいてきたのでゼフィルス採集を切り上げ、網をたたんで夜の部に移行します。
まずは……久々に糖蜜を撒いてみます。
時期的にCatocala(シタバガ類)が出てきていると思うので、それに期待しつつ。
市民薄明終了時にライトトラップを開始し、ライトは放置して糖蜜を回りながらルッキングでゴミムシ類も探していきます。

糖蜜の方はそこそこ飛来はあったものの、小型な蛾ばかりで……採集したいと思えるようなものは特に来ませんでした。
なお右写真、左側の蛾はカギモンハナオイアツバ:Cidariplura signata (Butler, 1879) で、埼玉県RL(2018)で情報不足(DD)、環境省(2020)ではNTでした。
(スルーしちゃった…)
糖蜜がダメそうだった、ダメだと思ってしまったので、次第に視点は地表部に移っていく。
田んぼの脇を歩きながらゴミムシを探していると、見たことない形の虫が視界に入る。
ミイデラゴミ……いや違う! これは!!
うわっ、前から車が!!
唐突に現れた車。このままでは確実に轢かれてしまう。
手掴みはさすがに危ない気がしたので急いでケースを開き誘導します。 
キイロサシガメ
キイロサシガメ
Sirthenea flavipes (Stal 1855)

無事確保できました。ヒヤヒヤした……
本種はケラを専門に捕食するサシガメの一種で、ケラが多い田んぼの周りなどでみられるといいます。
しかし数はそんなに多くないようで、埼玉県RL(2018)ではVU。私は今回が人生初遭遇でした。

こちらはミイデラゴミムシですが、キイロサシガメとは姿が似ているばかりか生息環境や餌資源にまで共通性がみられます。
ミイデラゴミムシは強力なガスを、キイロサシガメは口吻による刺しをそれぞれ得意とする攻撃力の高い昆虫なので、互いに姿を似せることは敵からの捕食を回避するのに都合がよかったのかも知れませんね。(本当のところどうなのかは虫に聞かなければ分からない……)
ノグチナガゴミムシ
ノグチナガゴミムシ
Pterostichus (Melanius) noguchii Bates, 1873
久々にノグチナガゴミムシにも出会えました。
本種は田んぼやヨシ原のような開けた湿地環境よりも、ハンノキなどの林で林床にスゲ類が生えているような湿地(を通る道)でよく出会う印象です。
今回のルッキングでも林内か林に近い場所で多く、田んぼの周辺にはいませんでした。
冬季にヨシ原の広がる湿地で土中から出したこともあるのではっきりとは言えないのですが、野焼き後採集とかでさっぱり採れないのをみると何かほかの湿地性ナガゴミムシとは違うものを感じます。
だから何だよという話……。
ホソヒョウタンゴミムシ
ホソヒョウタンゴミムシ
Scarites (Parallelomorphus) acutidens Chaudoir, 1855
ホソヒョウタンゴミムシも採れました。中脚のトゲは2つです。
ナガヒョウタンゴミムシも複数見かけましたが、本種は一個体だけ。
採集記書いてないけど、過去に川岸の砂に埋もれた材から多数出たことがあります(冬季)。
ナガヒョウタンゴミムシより砂地に偏って生息するのかと思いきやそうでもないのだろうか……。
水たまりの周辺の泥上にはトックリゴミムシの仲間もみられました。
大抵ニセトックリだけどなんかこれ、デカくない……!?!?
オオトックリゴミムシ
オオトックリゴミムシ
Oodes vicarius Bates, 1873

「噓でしょ!?」 
オオトックリ、こんな近所にもいたのかよ……!!
本種は個人的にかなり相性の悪い虫。
多産する湿地帯にかつては毎年のように通っていましたが、2019年にようやく採れたばかり。
もちろん以降はどこでも出会えず、今回が人生二度目の遭遇でした。
そんなオオトックリゴミムシもRL指定種であり、埼玉県(2018)でVU、環境省(2020)でもNTに入っています。
全くいないってことはないんだろうけど、近所で採れることを想定していなかった……。
ゴミムシのルッキングだけで十分な成果が出ているのですが、ライトトラップの飛来も悪くない日で、

コガネムシ
Mimela splendens (Gyllenhal, 1817)
真コガネムシが久々に採れました。
長野では全く見られなかった虫ですが、この河川敷周辺では時折出会える虫です。

(後日)
今年はすごく当たり年なのか、河川敷界隈のポイントでは行く先々で見かけています。
ヤブガラシの葉によくついていて、別の日ではライトトラップにも結構来ました。
長野でサクラコガネ類とかヒメコガネだったものが、この辺では真コガネムシに置き換わるのだろうか……
大型で美しいし、色彩変異もあるし、何より幕上でウンコしていかないのでありがたい……むしろうれしい。

ムネミゾマルゴミムシ
Caelostomus picipes (MacLeay, 1825)
意外だったのが、ムネミゾマルゴミムシ(初見)。
ツヤムネマルゴミムシは山地の林(温暖地域)で出会う虫だったので、本種も照葉樹林とかの虫だと勝手に思っていたのですが……こんな平野部にもいる虫だったんですね。
灯火には結構来る虫のようです。

左:コカブトムシ
Eophileurus (Eophileurus) chinensis chinensis (Faldermann, 1835)
右:ジュウサンホシテントウ
Hippodamia tredecimpunctata (Linnaeus, 1758)
その他。
コカブトは近所では過去に材割で何度か出していたものの、活動期の個体は初遭遇でした。
ジュウサンホシテントウは近所では初遭遇。いるとは思ってたが見つけられなかった虫。

左:コウスチャヤガ
Diarsia deparca (Butler, 1879)
右:モクメヤガ
Axylia putris (Linnaeus, 1761)
蛾類で採集したのはこの2種だけでした。
モクメヤガが多い場所で、他はあまり面白いものは来ませんでした。
甲虫が当たりの日だったかなという印象です。
21時くらいに引き上げて、採集終了。
狙う分類群がバラバラで、それに合わせて動いて……なんだか忙しくなりましたが充実した採集だったと思います。
今回の採集でコウゾチビ、ホソツツを加えて近所で採れたタマムシも26種となりました。ホソツツを近所で出せたのは本当にうれしい。
これからの時期も近場採集はまだまだ楽しめそうです……!!


(余談)
文中でレッドリストの話とかたくさんすると、希少な虫ばかり狙って採集していると思われるかも知れません。
自分で書いていても、くどい! と思ったくらいですし……
実際そういう“珍虫ハンター”的なやり方になってしまっていることを否定出来ないのですが、レッドリストにのっている虫たちは、その場所での個体数がどうであれ普通種よりももっと気をつけて目を向けるべき存在だと最近思っていて、その中で種の現状・危機を知ってもらえたらと、文中にも示すようにしてみました。
もちろん大量に採るのは有り得ないとしても、
そういう重要な昆虫たちこそ記録としての標本が重要で、しかし標本は誰でもちゃんと作れるものではなくて、私は標本を作るための能力と知識を多少持っていて、だったらそれを活かすのは……
なんていうのは、自己満な話か。
とにかく、別に珍しい虫を集めたいがために昆虫採集してるわけじゃないですよ、ということを最後に伝えたかったので言い訳を書きました。

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