サシガメ(科)はカメムシ目に属するグループで、日本にはおよそ120種が生息しています。
捕食性の格好いいカメムシで、色や形のバラエティに富むグループでもあります。

美しいキイロサシガメ。ライトトラップに飛んでくることもある。
そんなサシガメたちを狙って探してみたことはありますか?
私は夜間ルッキングやライトトラップ、冬季採集でポツポツと採集する事はありましたが、特定の種を真剣に探した事はありませんでした。
今秋は河川敷でのスウィーピング採集もマンネリ化してきていて……新しい採集をしようと、目をつけたのがサシガメ採集でした。
サシガメの採集においては、シンプルだけど普段あまりやらない特別な採集法があるのです。
2024.09.29(お試し編)
とりあえず今日はお試しということで、近場で手ごろな草原に来てみました。
イネ科のオギが優占する草原です
こんな感じの「草が茂った草原」に来たら……
根際を見てみましょう。
枯れ草がしっかり積もっています
こうして積もった枯れ草の下を多くの地表性サシガメ類が利用します。
これをかき分けて虫を探す採集法が、サシガメ採集では非常に有効とされています。
枯れ草起こし、草かき分け、藁起こし、根際ガサガサ……などいろいろ呼び方はありますが、『日本原色カメムシ図鑑第3巻』の中のコラム(石川,2012)では「ガサガサ採集法」という名前で紹介されています。
本ブログでも、それにならってガサガサ採集と呼ぶことにします。
草をかき分けたり枯れ草をどかしたりする上では、軍手は必須ですね。
他に、今回使って都合がよかったものを紹介しておきます。
ガサガサ採集における筆者の基本装備
軍手は言うまでもなく。
パイプハンマーは手で草をかき分けるより効率がいいです。これがあればツルがきつく絡んだ場所でも楽にガサガサ採集ができます(熊手みたいなやつでもいいと思う)。
また、土や泥で袖が汚れやすいので、園芸用の袖カバーはあると快適です。
草の下から走り出す虫やクモを一時キープするために、小さい容器もそばに置いておきましょう。
という感じで早速枯れ草をかき分けてサシガメを探してみました。
まず最初に出てきたのは……

クロモンサシガメ
Peirates turpis Walker, 1873
地表性サシガメの代表格であるクロモンサシガメでした。
今はまだ幼虫でした。本種は幼虫で越冬するので、成虫は今の時期には見られません。
(成虫越冬って書いてあるサイトけっこうあるけど、ほんとか……?)
続けて、この採集法をやれば出ると思っていた虫が出ました。

キバネアシブトマキバサシガメ
Prostemma kiborti Jakovlev, 1889
マキバサシガメ科のキバネアシブトマキバサシガメです。
かつては「きわめて珍しい種」とされましたが、今はそこまでではないことがわかっています。
しかし、千葉、和歌山、島根、大分のレッドリストに掲載があり、千葉県(2019)では絶滅危惧I類とされています。あの千葉県で少ないなんてことあるか?
「サシガメ」と名前につきますが、マキバサシガメ科はサシガメ科と少し離れたグループで、上科が異なります。
実際はサシガメよりもハナカメムシやカスミカメムシに近いグループなんですよね。
(サシガメ科:サシガメ上科 マキバサシガメ科:トコジラミ上科)
キバネアシブトはサシガメとしてカウントされないので、今のところサシガメはクロモンサシガメだけです。
クロモンサシガメはかなり数が多く、この日いちばん多くみたサシガメでした。
(全て幼虫なので、今は出てもスルーしてしまうけど……)
2種目のサシガメが出ました。

モモブトトビイロサシガメかな
この褐色の見た目はトビイロサシガメ亜科のサシガメ(Oncocephalus属)ですね!
前脚の腿節が太いところを見るに、近辺で採れたことのあるモモブトトビイロサシガメの可能性があります。

初夏にライトトラップに飛来したモモブトトビイロサシガメ
成虫はライトトラップや夜間ルッキングで見ることがありますが、幼虫はこういう草原の中にいるんですね。
幼虫飼育の技術はないので、これも今回はスルーしました。
トビイロサシガメ亜科のサシガメは大体が幼虫越冬→初夏に成虫ですが、例外もいます。
クロトビイロサシガメがその例外です。

今回出会えなかったので過去写真を
クロトビイロサシガメは夏から秋に成虫になり、成虫のまま越冬します。
他のトビイロサシガメと属も同じなのですが、生活史が全く異なっているのが面白いですね。
この日は採れませんでしたが、これも同じようなやり方で採れるサシガメだと思います。
さらに、この採集法ならでは虫も。

ウチワグンバイ
Cantacader lethierryi Scott, 1874
ウチワグンバイはまさに今回潜っているようなイネ科草本の根際で多くみられるグンバイムシです。
ふつうにスウィーピングをしていてもめったに網に入ることはないので、ちょっと特別な感じがします。
ガサガサ採集とはあまり関係ないですが、あのカメムシも採れました。

イネカメムシ
Niphe elongata (Dallas, 1851)
埼玉県(2018)における絶滅危惧IA類(CR)、イネカメムシです。
本当に爆増しているようで、今シーズンの河川敷採集ではこれに出会わない方が難しくなりました。
オギ草原での枯れ草起こしがある程度満足したので、反対側にあるセイバンモロコシ草原でもやってみました。
地面が湿っていたオギ草原とは対照的で、こちらは地面がかなり乾き気味でした。
(川が近いので、砂っぽくもある)
ここでは、こんな幼虫が採れました。

アシブトマキバサシガメだったりして
先ほど紹介したキバネアシブトマキバサシガメが属するアシブトマキバサシガメ亜科の幼虫です。
このグループではキバネが付かない「アシブトマキバサシガメ」というのもいて、このガサガサ採集における密かな狙いの一つです。
どっちの幼虫なのか微妙なところですが、どのみち飼育はできそうにないので見逃します。
サシガメは捕食性であるがゆえに生き餌の調達が必須で、かつ種によっては食べる生物がある程度決まっていたりするので安易に手を出せないのです……。
また幼虫かよ、という感じですが3種目のサシガメもいました。

ビロウドサシガメ
Ectrychotes andreae (Thunberg, 1784)
ビロウドサシガメは埼玉県(2018)における絶滅危惧II類(VU)です。
ガサガサ採集法ではときおり出会える印象で、仕事での調査(県内)でも何カ所かで見つけています。
本種は秋に成虫になって成虫越冬するサシガメのはずですが……9月末でまだ幼虫とは遅いですね。
ここまでカメムシを紹介してきましたが、ガサガサ採集法で見つかるのはカメムシばかりではありません。
同所的に生息するクモの仲間も非常に多く目につきます。
その中でもひときわ目を惹くのが___

シロスジカノコハエトリ
Chinattus ogatai Suguro, 2014
美しいシロスジカノコハエトリでした。
珍しい種類のようで、『ハエトリグモハンドブック』(須黒,2022)においてレア度は最高ランクの★★★★★とされています。
本種は河川敷や畑地周辺の藁の下から得られるといい、ガサガサ採集法との相性が良かったようです。
ここでは多数見つかりました。
他にも、


左:マツモトハエトリ
Bristowia heterospinosa Reimoser, 1934
右:シラホシコゲチャハエトリ
Attulus penicillatus (Simon, 1875)
小さいながら美しい、初めて見るハエトリグモがいくつか見つかりました。
ガサガサ採集はクモを目的にやってみるのも楽しそうですね。
この辺りで草原でのガサガサ採集は終えて、少し環境を変えてみました。
次に目をつけたのはこんな場所。
アレチウリ群落の中へ!
特定外来生物、アレチウリの群落です。
スウィーピングの上では全く面白くなくてスルーしがちなアレチウリ群落ですが、この草の下にだって地表性昆虫がきっといるはずです。
そう信じてガサガサすること数分で現れたのは……

トゲサシガメ
Polididus armatissimus Stål, 1859
ええ! ここで出るのかトゲサシガメ!!
本種は今日の採集で特に出てほしいと思っていたサシガメでした。
草原の中からめったに出てこない印象のサシガメで、ガサガサ採集法ならではの種といえます。
トゲトゲで格好よく、埼玉県(2018)における準絶滅危惧(NT1)です。
オギ草原で散々やって出なかったので諦めていましたが、最後に良いものが引けてよかったです。
ちなみにここでもシロスジカノコハエトリが多くいて、新しいハエトリグモも採れました。

ヨダンハエトリ
Marpissa pulla (Karsch, 1879)
たいへん美しいハエトリグモの花形、ヨダンハエトリです。
これをきれいに乾燥標本にする技術がほしい……(今はまだ無理)
朝からガサガサ採集をやっていましたが、そろそろ昼になってしまったのでこの日の採集はこれで切り上げ。
長いことやり過ぎると足腰を痛めてしまうのがこの採集の問題点ですね(笑)
2024.09.30(湿地編)
すっかりガサガサ採集法の魅力に取り込まれ、本調子でないのにも関わらず翌日も採集に出ていました。
ガサガサ採集法の楽しみ方として、やる環境を変えれば採れるサシガメも変わります。
前日は草原でやったので、今日は湿地でやってみます。
ちょうど、前日に新しく見つけたポイントがあるのでそこに向かいました。

小規模ながらヨシが茂っていて、水も溜まっている
踏むと水が染み出す感じの湿地
ヨシ原をかき分けながら、根際の枯れ草をガサガサします。
ヨシが力強くて大変なことはもちろん、同地に生えていたアキノウナギツカミ? も非常に厄介でした。
(茎にトゲが生えているので、皮膚を露出させていると切り傷を負ってしまう)
草をどかし、泥の上を眺めます
ここで最初に出会ったサシガメはなんと、トゲサシガメでした。

昨日の苦労はなんだったのか
トゲサシガメは私が思っていた以上に湿った環境が好きな種類だったようで、この場所では10頭近く本種を見ることができました。
一度にこんな数を見られたのは初めてで驚きました。こういう場所が本拠地なのか……
※この日はデジカメのSDカードを忘れてしまったため、スマホ写真です。
ところで今日、湿地での目標種を言っていませんでしたね。

セスジアシナガサシガメ
Gardena brevicollis Stål, 1870
「いたー!! 今日の目標!!」
ふとみた草の上でユラユラと体を揺らしていました。この異様に細長い脚と体が魅力的なサシガメの仲間です。
仕事で入った場所(県外)では複数採集したことがあって、そこも今いる場所と同じような、踏めば水が染み出すような湿地でした。
カマキリみたいな足を使ってクモなどを捕食するという
あの時の環境を思い出しつつ今日は探していましたが、思った通りの場所に早速いてくれて……とてもうれしかったです。
ただ、このあと1頭も追加できなかったので個体数は多くなかったのかもしれません。
湿地ならでは、でもないですが新しいサシガメが出ました。

アカシマサシガメ
Haematoloecha nigrorufa (Stål, 1867)
アカシマサシガメはヤスデ専食のサシガメで、冬季に朽木中で越冬する成虫がよく見つかります。
活動期に見つけることは少ないですが、ガサガサ採集ではこういうサシガメもカバーできそうですね。
さらに、泥の中を動く物体を拾い上げてみるとこれもサシガメでした。
コゲヒメトビサシガメでしょうか?
また何らかのサシガメの幼虫が採れました。
トビイロサシガメ亜科の幼虫だと思いますが、昨日採ったものより小型で雰囲気が違うような気がします。
育てて確かめる、って気軽にできたらいいんだけど……
そういえば、ここでは非常に小さなサシガメの幼虫も多く見つかりました。
全身が白い毛で覆われている
これ、どうやらユミアシサシガメ亜科のフタスジユミアシサシガメらしいです。
ユミアシサシガメの仲間はまだ1種も見たことがないので、成虫も見てみたいです(本種成虫の出現は夏)。
でも何となくわかる。
夏にここでガサガサ採集をやったとて、簡単には採れないのだろうということが……
あの、
そもそも今はこのガサガサ採集法の適期じゃないのでしょうか?
採れるのが幼虫ばかりでは、あまり楽しめる要素がない……
現実的な適期は……初夏(6月頃)でしょうか?
その時期に炎天下でガサガサ採集するのはすごい根性がいりそうだ……
一応、成虫越冬とされるサシガメでまだ採れていない種がいるので、ガサガサ採集週間はまだ続く予定です。
湿地での採集成果はこんなところでした。
ほんとはイネクロカメムシ(初採集)も採れたのですが、うっかり落としてしまって泥の中に消えました。

これは同属のオオクロカメムシ。イネクロはもっと長い感じ。
イネクロカメムシは埼玉県(2018)における準絶滅危惧(NT2)で、市町村レベルだと記録ないかもな場所だったので……マジでショックでした。
でもセスジアシナガサシガメは採れたし! イネクロはこの秋の目標にします!
2024.10.12(湿地・草原巡り編)
とりあえず現在の目標はイネクロカメムシと未採集のサシガメです。
サシガメでは特に、ヨシ原などの湿地に出るというウデワユミアシサシガメが見てみたい。
ということでこの日は朝からヨシ原を中心に湿地や草原を巡るガサガサ採集ツアーをやりました。
最初の2カ所は外してしまったので早々に切り上げて、3カ所目。

オギです
ここはオギにヨシも混ざる草原ですが、見るからにいい感じがしました。
入りやすく、枯葉もほどよく溜まっている感じ
早速入ってガサガサしていると、クロモンサシガメやトビイロサシガメ類の幼虫がよく出ました。
さらにここで特に多かったのは……

イネカメムシ。3頭います。
やはりイネカメムシでした。本種はススキなど大型イネ科の株元で成虫越冬するようで、既に大量の個体がオギの根際に集まってきていました。
同様の光景がこの日は各地で見られ、改めて本種の多さを実感しました。
ウズラカメムシやヒゲナガカメムシなど、サシガメ以外のカメムシ類も多く見つかります。
そんな中で、少し変わった形のカメムシがいました。
これは__!!

ヒメトゲヘリカメムシ
Coriomeris scabricornis (Panzer, 1805)
なかなか採れないというヒメトゲヘリカメムシ。趣味の範囲では初採集です!
埼玉県(2018)の準絶滅危惧(NT1)でもあります。
本種はメドハギで発生? するようで、メドハギも多いこの近辺ならもしかすると……と思っていたところでした。
ガサガサ採集に頼らなければ採れる気がしなかったため、このタイミングで採れて良かったです。

キバネアシブトマキバサシガメの翅は赤くなることもある
このほか、クロクビナガカメムシの幼虫も結構出ました。

赤い幼虫がクロ、茶色いのがヒメという認識でOKなはず
クビナガカメムシ類も初夏に成虫になるので、狙いたいと思っているのですが……なかなかタイミングが作れず今年も採れないまま成虫のシーズンが終わってしまいました。
来年こそ初夏のガサガサ採集をやろう!
このポイントで最後に採れたのは……

イネクロカメムシ
Scotinophara lurida (Burmeister, 1834)
間違いない、イネクロカメムシだ!!
2週間前にロストして泣きましたが……こんなに早く再会できるとは思いませんでした。ちなみに2頭採れました。
埼玉県(2018)では準絶滅危惧(NT2)とされています。
名前に反して水田のイネにはほとんど見られず、湿地環境のヨシやマコモなどを利用しているようです。
なお、このあと移動して別の湿地をガサガサしたのですが、そこでも多くのイネクロカメムシが見つかりました。

これはどちらもイネクロカメムシ
ここではオオクロカメムシより多かったです。何が好都合だったのだろう……?
なお、このあと同属のヒメクロカメムシも採れたので、オオクロカメムシと合わせた3種が手元にそろいました。
本州~九州に分布するクロカメムシ属(Scotinophara)の3種
本州であればこの3択で、大きさや頭部の形で見分けることができます。
奄美大島以南では「コクロカメムシ」という種も出るようです。
今回イネクロカメムシが多かった場所はヨシ原……でもありませんでした。
イネ科ではない草がいろいろ混じっている
肝心のヨシなどの根際は完全に水に浸かっていて、根際をガサガサするにしても物理的に困難な場所が多かったです。
陸になっている所を調べたり、覆っている草の間を覗いたりもしましたが……思うようにサシガメは採れませんでした。
刈られた草が積んである場所
こういう場所でも確かにアカシマサシガメやクロモンサシガメは出るのですが……依然として新しいサシガメが現れる感じはありません。

かっこいいシラホシコゲチャハエトリは採れた
いったん湿地から離れようと思い、ススキかチガヤあたりのイネ科が多いエリアに移動しました。
道沿いに生えてるだけだけど
ちょっと乾燥気味の環境なので、違った種が出るかもしれないと期待しつつ。
出てきたのは……

トゲサシガメでした
この市町村の個体は持ってなかったので、ありがたく採ります。
何も出ないよりは全然マシだけど、これが出ると「ここもまだ湿気ある感じなのか」と不安にさせられます。
しかし、そんな不安に反してここでようやく新しいサシガメが出ました……!!

ミナミホソサシガメ
Pygolampis foeda Stål, 1859
なんてことはない……ミナミホソサシガメなのですが、ライトトラップや夜間ルッキングでしか出会ったことのない本種を日中に見つけるのはかなり新鮮で、また違ったうれしさがありました。
そしてさらにもう1種!(新しくはない)

ビロウドサシガメ
Ectrychotes andreae (Thunberg, 1784)
先日は幼虫が出たビロウドサシガメでしたが、こんどは成虫が採れました。
これでもう、今の自分に出せそうなサシガメ(成虫)はウデワユミアシサシガメを残すくらいになってきました。
ヨシ原でいいはずなんだけどな、いないんだよなあ……
迷走してササ原に潜ったりもした(蚊が多すぎて撤退)
刈り草の積もってるヨシ群落があった
めちゃくちゃ良さそうなのに全然サシガメの気配はなかった……
日当たりが良すぎるかなと思って、北側に移動してガサガサ。

チビアオゴミムシ
Chlaenius suvorovi (Semenov, 1912)
ここではチビアオゴミムシが採れました。
環境省(2020)における絶滅危惧IB類(EN)、希少なゴミムシです。
この河川敷の界隈でも冬季採集や夜間ルッキング、ベイトトラップなどいろいろな方法で採集した経験があります。
しかし本来の生息地であるヨシ原で、枯れ草の下から出したのはさすがに初めてでした。
今回の記事では深く紹介できませんでしたが、ガサガサ採集法はゴミムシ類の採集にも非常に有効な方法です。
実際、私は過去にゴミムシ狙いのガサガサ採集を何度かやっています。

湿地のチビゴミ、ヒラタキイロチビゴミムシ
ゴミムシの仲間は今の時期でもほとんどが成虫ですし、冬季でも同じ要領で採集できるのも魅力です。
カメムシだけでなく、クモやゴミムシでも楽しめる状態であればガサガサ採集の楽しさは何倍にも跳ね上がることでしょう!
__まあ、今日はもう限界かな……
調べたいと思っていた環境をひととおり見終えたので、今日の採集を終えることにしました。
サシガメ的な成果は乏しいですが、イネクロカメムシのリベンジやヒメトゲヘリカメムシの採集はありがたかったです。
次はどこでガサガサ採集をやろうかな。
どこでやればウデワユミアシサシガメに会えるのかな?(笑)
まとめ:いろんな環境で試したい採集法です
今回はサシガメの採集方法としてのガサガサ採集法を実践を交えながらご紹介しました。

アカシマサシガメ。採集記は省略しましたがあともう1回行ってます。
ガサガサ採集をやってみて個人的にいちばん良かったなのと思ったのが、外来植物群落でも戦えることですね。
今回の採集では、外来種のセイバンモロコシ群落やアレチウリ群落でも成果を上げることができました。
肉食のサシガメに関しては上に生えている植物種よりも地表の状態の方がおそらく重要で、上がセイタチアワダチソウ群落やアレチウリに覆われたヤブ環境であっても「試す価値」があるかもしれません。
スウィーピングメインの今までの採集ではスルーしてきた外来植物群落や単調な草地でも、今後はサシガメ採集という新しい方向から利用価値を見いだすことができそうです。
また最後の方で述べた通り、ガサガサ採集法はサシガメ以外の地表性昆虫やクモにも有効な採集方法です。
ガサガサ採集で得られた美しいハエトリグモ
もしゴミムシなどに既に興味があって、こういうスタイルの採集はやったことがないという方がいれば、ぜひ今回の採集記を参考にガサガサ採集をやってみてください。
ベイトトラップに入りにくい小型のミズギワゴミムシやゴモクムシ類の採集で成果を上げられると思いますし、ゴミムシが出やすい場所を実際に知ることでトラップをしかける場所選びの参考にもなります。
なお本記事はサシガメをメインとしましたが、今回紹介したガサガサ採集法で見つかるのはいずれも地表で生活する種です。
もちろん春~夏にかけて植物上でもさまざまなサシガメを見ることができます。




植物上でみられるサシガメたち
春~夏はルッキングとスウィーピングも駆使すれば、より幅広いサシガメを観察できることでしょう。
サシガメ採集の魅力を感じていただけたでしょうか?
私も今後はいろんな季節や場所でサシガメを意識して探していきたいなと思います。
(おまけ)今回見つけることができたサシガメ科
ビロウドサシガメ亜科
ビロウドサシガメ
Ectrychotes andreae (Thunberg, 1784)
アカシマサシガメ
Haematoloecha nigrorufa (Stål, 1867)
モンシロサシガメ亜科
トゲサシガメ
Polididus armatissimus Stål, 1859
クロモンサシガメ亜科
クロモンサシガメ(幼虫)
Peirates turpis Walker, 1873
トビイロサシガメ亜科
Oncocephalus属(幼虫)
Oncocephalus sp.
アシナガサシガメ亜科
セスジアシナガサシガメ
Gardena brevicollis Stål, 1870
ミナミホソサシガメ
Pygolampis foeda Stål, 1859
ユミアシサシガメ亜科
フタスジユミアシサシガメ(幼虫)
Polytoxus annulipes Miyamoto & Lee, 1966
以上、8種でした!

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