2023年の振り返り ~今年出会って印象的だった昆虫~

2023年最後の日ですが、どんな年末を迎えていますか……?
今日は、床と平行になって半日を過ごしました。
年末の振り返りくらいはしたいなと思い、体調が回復した午後から一気に記憶を呼び起こしています。
今年は思い出深い虫を抜粋し、以下の内容で書いてみます。

最も印象的だった4種

まずは2023年に出会った昆虫の中で最も印象的だった4種を紹介します。
いずれも初採集で、「狙い通りに」採れたうれしさが大きかった虫です。

4位:オオキイロコガネ Pollaplonyx flavidus Waterhouse, 1875


2023/4/26
オオキイロコガネは近所でライトトラップをして採集しました。
このブログを始めたばかりの頃からずっと気になっていた虫でしたが、生息環境がつかめず出会えていませんでした。
「こういう環境かも」というイメージに合致する場所を発見し、ライトトラップをしたところ1頭だけ飛んできてくれたのです。
しばらくトラップから離れて戻ってきたら足元に居て、「いた~~!!!」と声が出たのを思い出します。

3位:エゾヨツメ Aglia japonica Leech, [1889]


2023/4/1
エゾヨツメは県内の山でライトトラップをして採集しました。
学生時代に見てはいるものの、かなりくたびれた個体だったので見逃し「いつか自力で採集します」と先送りにしていた因縁のヤママユガでした。
ライトに近づいてくる大型蛾のシルエットが見えた瞬間がアツかったです。

2位:アオナガタマムシ Agrilus planipennis Fairmaire, 1888


2023/7/30
アオナガタマムシは関東の山の中で出会いました。
憧れの大型美麗ナガタマムシでしたが、初夏に訪れたポイントに明らかに本種の存在感を感じるエリアがあり、数週間後に再訪すると……
感情がぐちゃぐちゃになった採集でした。採集記は来年の夏くらいには書きたい。

1位:アカヘリミドリタマムシ Buprestis splendens niponica Hoscheck, 1931


2023/6/18
アカヘリミドリタマムシは私にとって雲の上にいるような存在でした。
本種と対面したあのシーンは一生忘れられません。人生最後のピークじゃないかと思う。
本種との遭遇でもいろいろな気づきを与えてもらったように思います。
詳しい話は来年この虫が現れる頃に……採集記は必ず書きます。

ご近所採集編

去年の振り返り記事がないので分かりませんが、去年よりは近所採集やってたかなと思います。いくつか新しい発見がありました。

1回限りの奇跡、クチキマグソコガネ


2023/2/9
冬から春にかけて、ネズミ類の坑道に獣糞を設置するトラップをお試しでやっていました。
環境的にあんまり期待できないかなと思ったのですが、初回点検時に1頭だけ採れたのが本種でした。樹洞生活をする珍しい種で、その後は1度も追加できず奇跡の1頭になりました。

ハスオビアツバとハイイロボクトウ


2023/5/20と2023/5/13
今年の私的な目標として「低湿地の希少なガを狙って採れるようになろう」というのがあって、いずれもヨシ原の広がる場所でライトトラップをしたところ期待通りに採集できました。スゲドクガが採れなかったので来年の目標ですね。

復活していたキイロヤマトンボ


2023/6/4
例年コヤマトンボがよく飛んでいる場所で、今年はやけに多くの個体を見かけたので遊びでネットインすると「こんな感じだっけ?」という違和感を持つ。
その場で調べて……初採集のキイロヤマトンボと判明。
埼玉県でも昨年再発見され、謎の復活を遂げていたことを知りました。

ウバタマムシの楽園


2023/6/25
主に灯りに来る蛾類や冬尺蛾の採集でお世話になっている近所の公園で、アカヘリミドリの飼育材料を拾おうとマツ林をうろうろしていた時……立ち枯れに多数のウバタマムシを発見しました。同地では一昨年につぶれた破片を発見し、去年は菌に巻かれた死骸を拾っており生息は確信していましたが……ようやく生体と対面でき感動しました。

2023/5/28と2023/6/4
近場で新たに追加したタマムシとしては他に、ケヤキナガタマムシとシンリョクナガタマムシの2種が挙げられます。
どちらも高校生の頃から採れないかとずっと気にしていた種だったので、ちゃんと生息している事が確認できてうれしかったです。
近所(自転車で気軽に行ける範囲)で採集したタマムシは34種になりました。
ムツボシをロストしてるし、まだクロナガとかヒコサンナガとか出てないし、クロマダラとトガリバシラホシはいつか召喚したいので……まだ伸ばせると思います!

増えてきた新参者たち



話題になっている外来種や分布拡大種が近所でも見つかるようになりました。
今年の春の月刊むしで和名が与えられた外来種のメリケントビハムシ(左上)、路傍のメヒシバを食べる正体不明のOulema属(右上)、点々と見つかるムネアカオオクロテントウ(左下)、北上中のヨツモンカメノコハムシ(右下)など。
市レベルでみたら記録はないかな? というのもいますが、自分が躍起になってダラダラと書かなくても調べている人が多いだろうと思って、この辺は後回しにしています。
もし情報を集めているよという人がここを見ていたらご連絡ください。情報提供します。

県内採集編

埼玉での社会人生活3年目になり、ある程度採集ポイントが固まってきました。
この時期はこの場所でアレを狙おう、という形の採集がわりと思い通りにいくようになってきた気がします。印象深かったものを一部紹介。

初遭遇だったカワラゴミムシ


2023/5/21
初夏の河原で夜間ルッキングをし、カワラゴミムシに出会いました。
いそうな場所でこれまで真剣に探してこなかったため初採集になりました。
特異な形と美しい模様に、一瞬で虜になりました。噂通りの俊敏さでした。

6年ぶり! アオタマムシ


2023/7/16
去年もチャレンジしたものの、天気が良い日じゃなかったのか敗北してしまい……今年は去年の散策を踏まえてポイントを変えてリベンジしました。
結果は大成功で、「このままここに居たら乱獲者になりかねない!」と昼過ぎくらいに逃げ帰るほどの個体数をみることができました。
アオタマムシとは6年ぶりの再会で……何度見ても震えあがるようなうれしさがありました。
↓6年前のアオタマムシ採集

アオタマムシとの再会

アオタマムシとの再会

2017.08.05昨日フライングしたけど一応、今日が夏休み初日。長野にいる数日の間に狙いたい虫は3つでした。1つが、前日採集したトオヤマシラホシナガタマムシ…

ホソクロナガとの再会


2023/08/05
ユクノキにつく珍しいタマムシです。本種は去年も採集していますが、今年は同じ市内ではあるものの新たな場所で出会えました。徐々に手が届くようになってきた……? しかし今のところ単発で採れているに過ぎないので、多数発生している現場も見てみたいですね。
(↓ホソクロナガ初採集の回)

ようやく届いた思い

ようやく届いた思い

2022.06.25今日は県内、山奥の方に行きます。2021年の秋に一度訪れた場所で、その際に「ここは6,7月ぐらいに絶対再訪しなきゃ」と思ったのを覚えています。なぜそう思ったのか、具体的にどんな環境があったのかは忘れてしまったけど…

ヒメドロムシが採れるようになった


2023/3/21 アカモンミゾ、ミゾツヤ、ホソヒメツヤの3種。
今までことごとく空ぶってきたヒメドロムシの採集ですが、今年はついにコツをつかんできて一気に複数種のヒメドロムシの採集を成し遂げることができました。
採集できる昆虫の幅が広がればフィールドでの楽しみが増えていいですね。環境ごとに出現種が変わるので、いろんな場所でやっていきたいですね。晩秋にやりたかったんですよ……

県外採集編

今年は仕事が中での作業中心になってしまったため出張に便乗しての採集、というのがほとんどできませんでした。
ただし体力を温存した状態で週末を迎えることが出来たため、レンタカーを借りて土日で泊りがけの採集遠征に何度か挑戦してみました。(アカヘリミドリもアオナガも、その恩恵です)

大蛇のうろこ、ナナセキハムシ


2023/2/19
ナナセキハムシというヨモギハムシの仲間が昨年末に新種記載され、その生息地はなんと学生時代に行ったこともある場所だった……ただならぬ因縁を感じて、真冬の川べりで雨の中で石起こししました。
1頭目はただのヨモギハムシに落ちてぬか喜びでしたが、2頭目でナナセキハムシが引けました。ボロボロの死骸だったものの、やり残しを解消できて清々しい気持ちでした。
(本種についてはそのうちなんか書くかもしれません)

人生二度目のタガメ


2023/9/14
タガメとは一昨年に関西地方で奇跡的な出会いを果たしていたのですが、今回は有名な北関東エリアで出会えました。何度でも感動できる昆虫ですね。
しかも1頭だけではなく……この地域における水生昆虫の生息状況について、全体的な強さを感じました。シマゲンゴロウやマルガタゲンゴロウもいる場所で、夜に宿から離れて水田地帯を歩くのが楽しくて仕方がないですね。
(当地域で仕事があって、ちょくちょく出張で行ってました)

淡路島でのオサ堀り

淡路島のオオオサムシ
2023/1/2
年明けに家族旅行で淡路島に行きました。レンタカーを借り、時間を結構もらって存分に採集ができました。
慣れない関西でのオサ堀りでしたが、自分にしては意外なほど上手くいき、目的だったオオオサムシやヒメオサムシなどをしっかり採集することができました。淡路島の固有種としてはアワジコバネナガハネカクシが採れました。
(↓採集記を書きました)

関西地方でのオサ掘りと野鳥観察【淡路島】

関西地方でのオサ掘りと野鳥観察【淡路島】

Happy New Year 20232023年1月1日うっかり年を書き間違えました、ではなく……去年の話です。年始は家族でどこかに出かける、という事をよくやっています。(2024年は筆者がダウンし、実施できず)2023年は淡路島に行こうという話になりました…

ニッポンカタスジナガタマムシとの再会


2023/7/15
数年前に案内してもらった栃木のポイントで採らせてもらった3種のタマムシのうち、コーヨーナガとキタドウイロは別場所での再会を果たしていましたが、ニッポンカタスジだけはまだでした。埼玉県内ではないですが、ようやく自力での採集が果たせてうれしかったです。
(↓栃木回。イマサカナガも、今度は狙いを定めて採りたいです)

谷地梻のナガタマムシ

谷地梻のナガタマムシ

2018.08.12(0日目)でろでろさんとの採集を終えた後…駅まで送っていただき、そこから出る高速バスで新宿へ向かい埼玉の実家を目指します。ちょうどお盆シーズンでめちゃくちゃ渋滞しており、到着は2時間ほど遅れた(汗)そこから埼玉の実家に帰った後、急いで準備して23時頃に再び家を出る…

その他

2023年の鳥活

鳥見は秋冬中心にやっていますが、夏鳥との出会いにも恵まれました。


今年は特に、存在を感じるものの見つけられていなかったキビタキやサンコウチョウを初めてしっかり見ることが出来てよかったです。
また、近場でヒレンジャクやシマアジにも運よく出会うことができて恵まれていたなと思います。
今年、買ってよかったなと思ったアイテムの一つに……カメラホルダーがあります。
(前みたいにリンクを貼れなくなった?)
Ulanzi カメラホルスター カメラホルダー バックパッククリップ キャプチャー型 Arca-Swiss規格1/4ネジプレートクイックリリースクランプ 簡単脱着 リュック ウエスト ベルトクリップ 一眼レフDSLR Digital SLR Camera/Sony/Canon/Nikonに対応 アルミ合金製
この商品自体はゴムが溶けてべたつくようになるし、すぐネジが緩むし、着脱が微妙にしづらいしでそんなにオススメできない……ので、もっと良さげなの探して買いましょう。
カメラをリュックなどのベルトに固定することができるアイテムで、これを使えば両手がフリーになるので採集の邪魔になりにくく、突然出てきた野鳥にも格段に反応しやすくなります。
おかげさまでカメラを持って採集に出ることが増え(去年は置き去りにした回もまあまああった)、突然現れるヤブサメやクロツグミの撮影でもギリギリ間に合ってくれました。

10mを超えた


今年はついに11m長竿(蜂天牛)を導入しました。並々ならぬ筋力(と自重)が求められるのを感じましたが、何とか壊さずに使えていて、おかげさまでホソクロナガやコーヨーナガの採集につながりました。

灯火機材の導入


もう一つ、灯火総研を買いました。
今までは30Wの紫外線LED2個+αだけでライトトラップをやってきました。
買ったのが夏になってからで、出番は少ないのですがやっぱり火力の強さを感じています。飛んでくる大型甲虫の数が違いますね。
来年もっとたくさん試して、レビュー記事みたいなのを書けたら良いなと思います。

話せる日が来そうです




今年の個人的には大きな一歩として、短報を書いたというのがありました。
写真のあたりの話を進めました。すでに投稿済みのものもあります。
来年はそれらに関連した話をお伝えできるのではないかと思っています。
まだ着手できてないものは年明けの体調をみながら少しずつ進めていきます。

良いお年を

ざっとですが、振り返りやってみました。かなり飛ばして書いたので、いろいろ雑ですみません。
秋以降は体調が落ち込み気味になり、ブログの10周年を迎えた記事は書けたのですが……あの辺から既にかなり怪しくなってましたね。
とは言えあの時点ではここまで悪化するとは思っていなかった。むしろちゃんと体調に気を使い始めたので好転が臨めるとさえ思っていたのに……会社を休むほどになるとは思いませんでした。
年明けに一度今後を話し合う機会があり、その時点の体調が重要な判断基準です。
ジャッジの日まで残り10日ほど。最近の体調も浮き沈みが激しく、体感では復帰は望み薄か……
与えてもらった時間を活用しつつ、ストレス耐性を高めていきたいとか思う反面、そうやってタスクを詰め込み過ぎたからそもそも自壊した可能性もあり……さじ加減の調節に悩まされる日々です。
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まあでも、アカヘリミドリに出会えているからね!!
これで「ツイてない」とか弱音を吐くのは有り得ないと思うわ、今後の人生で何があってもトータルは+にしか振れないんですから(笑)
体調を崩しているのも夏場じゃなくてむしろ良かったと思っています。
この冬を越す頃には自分の不調が終わる事を信じる……というか終わらせるつもりです。
無理はしないけど、そういう前向きさは常に持っていたい。
「復活したらこんな事をやろう」と前向きに考えながら過ごしていきます。
今年は特に短報の関係で多くの方に助けていただきました。大変お世話になりました。
ここを見ていない方も多いでしょうが、この場を借りて御礼申し上げます。
良いお年をお迎えください!

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